相棒でも監督するのかな?

水谷豊監督作品第3弾『太陽とボレロ』(6月3日公開)の東京プレミア5月23日に丸の内TOEIで開催され、檀れい、石丸幹二、町田啓太、森マリア、水谷監督が登壇した。

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アマチュア交響楽団を舞台に、音楽を愛する個性豊かな楽団員たちが、解散に向けて様々な想いを抱えながらもラストコンサートに向かっていく姿を描く本作。コロナ禍による1年の撮影延期を経て、ようやくこの日を迎えたことから、本作で映画初主演を果たした檀は「いまドキドキ、ワクワク、幸せな気持ちでいっぱいです」と感無量の面持ち。水谷監督も「コロナ禍でたくさんの作品が延期や中止になった。いま作品が完成して、ここに立っていることを奇跡のように感じています」と喜びをかみ締めていた。

また水谷監督の印象を聞かれると、檀は「水谷監督は、俳優の時もそうなんですが、まずはみんなにグータッチで『おはよう』と挨拶をすることから始まります。スタッフの若い人たちなど、隅々までご挨拶して、私たちにもご挨拶して、それが朝の一番の儀式のよう。グータッチからいただくエネルギーは大きくて、『よし、今日も頑張るぞ』という気持ちになる」とにっこり。

さらに「『どこからこんなアイデアが生まれるの?』『このユーモアセンスってすごいな』と演出を受けるたびに刺激とドキドキ、ワクワクが入り混じって、毎日楽しい現場でした。終わるころには『まだ終わってほしくない』と思うくらい」と水谷監督のパワフルさに感激しきりだった。

石丸は「水谷さんとは、別のドラマで最初にご一緒させていただいた。その時にも感じたんですが、一緒に共演している私たちのことを、ふわっと緩ませてくれる。『北風と太陽』で言うならば、太陽のような方。今回の作品のタイトルにもなっていますが、『水谷豊ボレロ』のような感じですよ」と茶目っ気たっぷりに印象を吐露。

町田も「現場ではアイデアを毎回いただくんですが、その時間が本当に楽しくて、うれしくて。監督が演出を考えられて、僕のところに言いに来られる時に、含み笑いをされながら近づいて来られる。それに対して僕も笑って、2人でずっと笑っていることがよくありました(笑)。こんな時間をずっと過ごせたらいいなと思うくらい、夢のような時間でした」としみじみと振り返る。

映画初出演となった森も「不安もたくさんありましたが、水谷監督が実際にお芝居を演じて見せてくださる。イメージを一緒に共有してくださって、本当に助かりました」と語るなど、それぞれが水谷組への愛情を口にした。

水谷監督は「そんなことを皆さん思ってくださっていたなんて。どうして現場で言ってくれなかったのかな」と冗談混じりに話し、周囲も爆笑。「僕が監督としてやらなければいけないのは、どこに行きたいのかという、イメージを伝えているだけ。そこからやってくださるのは、皆さん。撮影の印象と言えば、皆さんがやってくださるのを見て、楽しんでいたということ。皆さん、ありがとうございます」とキャスト陣に敬意を表していた。

楽団員を演じたメンバーは、吹き替えなしで演奏シーンに挑んだ。町田と森は「試練でしたね」と顔を見合わせて笑顔。バイオリンを担当した森は「1日7時間、ほぼ毎日練習していました」と明かすと、トランペット担当の町田は「僕も期間的には、1年以上練習をした」と告白。「トランペットは音が大きいので、家でどう練習しようかと思った。布団を被り、時にはマウスピースだけでやったりと、そんなふうに練習していました」と楽しそうに語る。水谷監督は「クラシック、音楽の世界がテーマの作品。どうしても吹き替えなしでやってほしかった。大変だったと思いますが、それを乗り越えた先の世界を味わってほしかった」と目尻を下げていた。

取材・文/成田おり枝


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(出典 news.nicovideo.jp)