インタビューを受ける

女優の内山理名さんが、『瀬戸内海賊物語』『ポプラの秋』など、地域に密着する人々の絆を描いた作品を多く生み出している大森研一監督のオリジナル作品、映画『未来へのかたち』へ出演しました。日本ではほとんど類をみない磁器を独自開発した小さな焼き物の里、愛媛県の砥部(とべ)町を舞台に、約240年の歴史を誇り、国の伝統的工芸品に指定されている“砥部焼”をめぐる物語は、地域の文化を超えて、人はどう生きていくべきか人生のテーマさえ再考を迫る感動作です。窯元一家で夫を傍で支える妻・幸子役を演じた内山さんにお話をうかがいました。

■公式サイト:https://mirakata.com/ [リンク]

ストーリー

愛媛県砥部町で小さな窯元を構え、新しい砥部焼のスタイルを独自に追求する若手陶芸家の竜青。「砥部焼でオリンピックの聖火台を作ろう」と町をあげて実施されたデザインコンペで、竜青は老舗窯元たちと競い合いコンペを制したが、採用されたのは身に覚えのないデザイン。それは娘・萌が竜青の名で密かに応募していたものだったのだ。頭を抱える竜青。このデザインを実現させるには、絶縁していた父・竜見の技術が必要だった。そこへ突然、町に戻った兄・竜哉も交わり、封印していた「母の死」にまつわる父子の因縁が蘇る――。

●とても素敵な物語でしたが、脚本の最初の印象はいかがでしたか?

監督が砥部町出身ということもあり、脚本からは地元への愛を感じました。

台本を読み終えたあと温かい気持ちになり、素敵なキャストの皆様とともにこの映画の一員となり、盛り上げていきたいと思いました。

●幸子というキャラクターはどのように役作りされたのですか?

幸子さんは、初めて演じるタイプの女性だったのですが、実際に砥部町モデルとなった方がいらっしゃり、その方をもとに役を作り上げていきました。

●変わった夫婦と言ってしまうと語弊があるのですが、よく映画で観るような夫婦関係ではないんですよね。

そうですね。夫婦であり、上司と部下のような関係でもあるんですよね。子どももそうですね。子が失敗しても「ふーん」と見ているシーンは、普通の親子関係ではないけれど、それが日常なんですよね。

●あまり言葉で説明しないところもありましたよね。

そうなんですよね。それぞれが、それぞれをリスペクトしていて、わたしはすごくいい関係性だなと思いました。自分にないものを持っているからこそ惹かれあう、その結束力はすごく固いなって感じました。

●女優として今回の作品に関わってよかったことは何でしょうか?

本当に素敵な俳優さんたちと共演ができてよかったです。橋爪さん、伊藤さん、みなさん芸歴が本当に長い方ばかりで、今回一緒の時間を過ごさせていただき光栄でした。

オールロケで長い時間一緒に過ごされていたわけですよね?

はい。今回は2週間ずっと砥部町での滞在だったこともあり、自然とコミュニケーションが深まりました。どこで昨日はご飯を食べたとか、そういう話で盛り上がったり。なかなかない貴重な機会でした。

●今日はありがとうございました!最後にメッセージをお願いいたします。

映画の中で、ひとりひとりが相手のいいところを見つけていくんです。絶対に自分の役割はあり、どんなに小さくても大きくても自分に自信を持てるような、背中をおしてくれるような作品だと思います。沢山の方に観ていただけたら嬉しいです。

撮影:オサダコウジ

全国公開中

(執筆者: ときたたかし)

内山理名インタビュー「絶対に自分の役割はある」 映画『未来へのかたち』は背中を押してくれる作品に


(出典 news.nicovideo.jp)