映画「小さなバイキング ビッケ」声の主演・伊藤沙莉インタビュー「エゴサーチは10歳のときからやっています」 - ニコニコニュース 映画「小さなバイキング ビッケ」声の主演・伊藤沙莉インタビュー「エゴサーチは10歳のときからやっています」 ニコニコニュース (出典:ニコニコニュース) |
伊藤 沙莉(いとう さいり、1994年5月4日 - )は、日本の女優、元子役。千葉県出身。アルファエージェンシー所属。 2003年にドラマ『14ヶ月〜妻が子供に還っていく〜』で芸能界デビュー。当時わずか9歳で演技未経験ながら、身体が少女に若返ってしまった女性研究員という難役をこなし、話題を集めた。 33キロバイト (3,862 語) - 2020年9月18日 (金) 17:15 |
映画「小さなバイキング ビッケ」が10月2日(金)から全国公開される。「SING/シング」、「怪盗グルーのミニオン大脱走」のスタッフによる最新作で、海賊の息子・ビッケが、愛する母を救うために大海原へ旅立つ冒険ファンタジーだ。
【写真を見る】伊藤沙莉とソックリ!? 映画「小さなバイキングビッケ」の主人公・ビッケ
主人公・ビッケの声を演じているのは、近年幅広く活躍する女優・伊藤沙莉。自分のことを世間が「知っていてくれるのがすごく有難い」と語り、たとえマイナスな意見を見聞きしても「もう傷つかないです」とも。まるで海賊のような“強さ”を見せる彼女が、子役時代から現在に至るまでの心境の変化などを語ってくれた。
■ プロの声優と一緒にアフレコ「テンションごと引っ張っていただいた」
――これまでもアニメ「映像研には手を出すな!」(NHK総合)で主演するなど、声のお仕事も経験済み。主人公の男の子・ビッケのアフレコはいかがでしたか?
「声のお仕事は緊張もしますし、足を引っ張ってはいけないという感情もありますが、それ以上に今回は楽しくできました。バイキングの族長でもあるお父さんのハルバル(三宅健太)と、親友の女の子・イルビ(和多田美咲)と一緒にアフレコができました。ちょっと私がワガママを言わせていただいて。絡みの多い方と一緒にアフレコができたら心強いなと思ってお願いしたんです。このご時世なので、仕切りがある状態ではありましたが、ひとりきりで録るのとは全然違いました」
――違うものですか。
「気持ちの乗っかり方が全然違います。ビッケの興奮状態や、ワクワクした感じとか。やっぱり実際に掛け合いをするからこそ生まれるテンションがあるので。だからご一緒させていただけたのは大きいです。それにプロの声優さんとご一緒させていだだくと、テンションごと引っ張ってくださるんですよね。どうしても私は普段、リアリティよりのお芝居が多いので、やりすぎなくらいの大きなテンションでやるためには、人に引っ張っていただくのが一番早いんです。本当に有難かったです」
――よく覚えているのはどんなシーンですか?
「最後のほうで、お父さんとふたりで雪の中を滑っている場面があって、『ヒャッホー』『イエーイ』とずっと叫んでいるんです。あれはひとりでやってたら厳しかったですね。あとは『俺たちバイキング!』と掛け声をしているシーンも、イルビと一緒に参加させていただきました。最初は私たちも言うとは思っていなかったのですが、ふたりで一緒に言えたのでテンションも上げて出来てよかったです」
■ 家族からはいまだに末っ子扱い「もっと上に行かないと!」
――ビッケに決まったときから、気持ちが分かると共感されていたとか。実際にアフレコしてみてどういったメッセージをより受け取りましたか?
「やっぱり夢がありますよね。どうしても人って、決めつけられると反発するじゃないですか。私も、末っ子なので『沙莉にはまだできない』と、普段からよく言われているんです。いまだに。ビッケと同じように、何かで認めてほしいという承認欲求はやっぱりありますし、共感します。でもビッケはそれだけでは終わらなくて、体が小さくて力もないから、できないことも多いのですが、知恵があって、ビッケにしかできないことがある。ビッケは反発するのではなくて、『これが自分にはできないなら、ここでカバーすればいい』と考えられるんです。こんなにちっちゃいのに。それってすごくかっこいいですし、勇敢で、そういう姿を見られるのは、夢があるなと思います」
――ご家族からはいまだに末っ子扱いされるとのことですが、ここ最近の伊藤さんの活躍は本当にすごくて、一般的には評価も人気もうなぎ昇りです。末っ子として、「まだできない」と言われていた状態から、今現在の世間からの高い評価というのは、プレッシャーにはなりませんか?
「なりますよ。期待していただけるのであれば、それは裏切れないですし。期待以上のことができなければ、落ちていくと思います。そう考えるとすごく怖いです。私はあまのじゃくなので、『誉めてほしい!』と思いながら、誉められたら誉められたで、慣れていないので、どう対応していいのかわからなくなる。これから先、どうやっていこう。もっと上に行かないと!みたいなプレッシャーは確かにありますね」
■ 多くの仕事と関わり「人の視線に入れてもらえるように」
――子役時代と比べて、仕事への取り組み方に変化はありますか?
「昔は言われたことだけをやってきましたが、今は自分でも意見を言わせていただくようになりました。自分の役だけじゃなく、作品に対しても深くかかわって、自分から行くようになりました。そこは変わったかなと思います」
――自分の役だけではなく、作品がよりよくなることを考える。
「はい。むしろ役よりも、作品がよくなることが一番です。結局作品のことを考えれば、役にも反映されますし。これからもそうやっていけたらと思います」
――周囲からの視線で変化したことはありますか?
「人の視界に入れてもらえるようになりました」
――え? 以前は入っていなかったという意味ですか??
「はい。同世代に華やかな子が多いこともあって、私はみんなの視界に入っていなかったんです。たとえば私と、もうひとり売れっ子の子が一緒にいたりしたら、やっぱりみんなその子を見て挨拶するんです。まあ、当然と言えば当然のことなんですけどね。今をトキめいている子が隣にいたら。そうした時代も過ごしてきましたが、やっと今は人の視界に入れてもらえるようになりました。
あと年齢を重ねたことで、対等にお話できるようになれたことも変化です。意見を言えるようになりました。でもそれも自分から言い始めたというよりは、聞いてもらえるようになったから、『あ、自分も言っていいんだな』というところから始まって、さっきお話した『自分ももっと作品に深くかかわっていきたい』という思いが生まれていったのかもしれません。もともと受動的なタイプで、自分から歩み寄ることができないタイプなんです。扉を開けてもらえるようになったからというのはありますね」
■ 「『この人が出てると見ちゃう』と言われるのはうれしいです」
――仕事上だけでなく、一般の方からの視線も変化しているのでは? エゴサーチ歴が長いそうですが。
「ベテランです。エゴサーチは10歳からやっていますから。16年目です。芸歴と変わりませんね(笑)」
――最近では昔の掲示板などでの言葉だけでなく、SNSでやりとりもできます。一般の方の反応で、プラスに感じていることは?
「いい意見にしても悪い意見にしても、最近は、知っていてくれているというのがすごく有難いです。たとえば『嫌い』と書かれたとしても、そういう感情を抱いてくれてありがとうと思います。知られていないよりうれしい。なんなら『誰?』と書いてあったとしても、何かの記事を読んでくれたのかな、気に留めてくれたのね。ありがとうと思います」
――マイナスな意見に傷つくことは?
「もう傷つかないです。それに関してはもう鉄ですから」
――さすがベテランですね。最近、うれしかった言葉は?
「『この人が出てると見ちゃう』と言われるのはうれしいですね。目指していた部分でもあるので。たとえばビッケにしても、『伊藤沙莉がやるんだ。なら見てみようかな』とか、そういうご意見を見つけたときには、『いえーい!』とうれしくなります(笑)」
――このところは、お芝居だけでなく、それこそ声が好きとか、かわいいと言った意見も増えているかと。
「あ、ありがとうございます……。優しいお耳と眼球の持ち主ですね」
「ええ! 思ったことないですよ! 鏡が大っ嫌いなんです。今でも。最近は家にいることも多くて、仕事柄鏡も見なきゃいけないのですが、全然見ないから太っちゃいました(苦笑)。ほんと見ないです。テレビを消して暗くなった瞬間に、自分の顔が映ったりすると、『うわ!最悪!』って思っちゃいます」
――えー、ステキですけど。話は変わりますが、ビッケは鼻をこするクセがあります。伊藤さんには何かクセはありますか?
「口のなかをもごもごしちゃいます。余分な肉を噛んじゃうんですよ。昔からのクセで。考え事をしているときにやっちゃいます。親いわく、気に入らないことがあるときにやっているらしいんです。『ガムを食べるな』と注意されることがあるのですが、食べてないんです」
――(苦笑)。
「書けないかな(笑)。あとは笑う時に口に手を当てることはよくしますね。これなら大丈夫かな(笑)」
■ 夢は「デッカイ家を建てる」
――ビッケはバイキングになる夢を持っています。最近の伊藤さんは「色んな伊藤沙莉を見て欲しい」と抱負を語られていますが、個人的なものでもいいので、なにか大きな夢を教えてください、
「とんでもなくデッカイ家を建てる。伊藤ビレッジを作る」
――伊藤ビレッジ!
「千葉に伊藤ビレッジ。野望ですね」
――そのためにはますます仕事にまい進しないといけませんね。
「はい。貯金貯金といった感じで、日々を過ごしております。うふ」
――頑張ってください(笑)。最後に一言、公開に向けてメッセージをお願いします。
「お母さん世代は懐かしいでしょうし、再放送で観ている方も多いと聞いています。そうした元々ビッケを知っている方々には懐かしいなとほっこりしてもらえると思いますし、お子様たちはビッケと一緒になってわくわくできると思います。すごく夢のあるお話ですし、映画らしくスケールも壮大です。乗り越える山も大きいですし、それぞれが面白いです。ぜひたくさんの方に観ていただきたいです」
映画「小さなバイキング ビッケ」冒頭シーン4分半のノーカット映像は「ザテレビジョン Youtubeチャンネル」にて独占公開されている。大冒険の旅に出る少年・ビッケの声にも耳を傾けてみては。(ザテレビジョン)
(出典 news.nicovideo.jp)
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